ヒットラーと宇宙戦争、FF7とエヴァ

と、電波臭の漂うタイトル。
いや、痛いニュースFF7リメイクの盛り上がりに便乗。



昔、社会科の時間にチャップリンとかヒットラーとか勉強して、一つ強烈に印象づけられていることがあるんですよ。
それは
「人を煽動する上で[ラジオ]は[テレビ]に勝る。感覚を限定されるラジオの方が、相手に想像の余地を残す分だけテレビより優れている」
てなこと。
でもそれだけではない。[ラジオ]が[テレビ]に勝つのは想像の余地のためだけど、[ラジオ]は当時[本]にも勝った。
限定しまくった活字ではだめなのか?というと、コモンセンスの問題だと思う。
文字を読むというのは、識字率の問題もあるが、能動的に行わなければならないから読まない人も多い。
つまり、誰もが嫌が応にも触れるということは、その内容がいかに陳腐であっても強い影響力を持つ。
人と人が会話をするとき、確実に触れる話題になれば、皆注目するのだから。


そこで、つながるのは、ぼくらの中学生くらいの時代。
FF7は、ちょうど誰もがゲームを持つことが当たり前になり、でもソフトの本数はそれほどなかった。
子供の持つ金も、ゲームをしたいだけ買えるわけではなく、今のようにネットで良質のソフトを探すことも出来なかった。
だから、みんなFFを買って、いつもその進行なんかをだべっていた。


エヴァもそうだ。
今みたいに、自分の好みに合わせて番組を選択できることはなく、小学生時代の惰性でアニメを見ていた人間はみんなそれを見た。
アニメを見るのもやめた人間も、一度もアニメを見たことがないという世代はもうなく、だから周囲にも広がった。



でも、いまは...
今は、その二つに関してあふれかえっている。完全に玉石混合。
そして、3人そろえば文殊の知恵と言わんばかりに、評価が飛び交い、身近に勧めあって広がる作品もほとんどない。



煽動するメディアの数は、口コミを得て無尽蔵に広がり、
自分の意見と思えるものも、ネットのいずこかにありふれる。



いいのか悪いのかわからないけど。
自分にとって、本当におもしろい作品。
他人に勧めたい作品。
そんなものが探しにくい今日この頃。



バッカーノ!は見るのが少し疲れる。in7話